フリースクールが安全基地だった子の話を聞いた
今回は、『人にとって安全基地、って大事なんだ』と
いう話をします。
↑フリースクールの文化祭でのおみくじ
先月、息子のフリースクールの保護者会がありました。
そこで、フリースクールを卒業したAくんの話を
聞かせてもらいました。
Aくんは、地元の中学に入ってから
学校が嫌いで仕方がなくて、行かなくなり、
お家にずっと籠っていました。
その後、フリースクールの見学に来ましたが、
Aくんは最初、教室に入るのが怖くて大暴れしました。
しかし、2,3度来て、教室に入ってみると、
同じ教室の子や先生たちが
Aくんの話をしっかり聞いてくれた事にほっとしました。
だから、安心したAくんは、居心地がよい
フリースクールに在籍して、
友達と過ごすようになりました。
今は、フリースクールに併設されている高校に
通っています。
目の前の大勢の保護者に丁寧に話すAくんが
昔は、大暴れして教室に入らなかったとは、
私には想像がつきませんでした。
先生「Aくんは、昔、大暴れして教室に、入れなかったよね。(笑)
今は、全然違うよね?」
Aくん「はい。そうです。思い出すと恥ずかしいですね。
僕には、中学校が合わなくて
僕の行く場所じゃないと思っていました。
でも、フリースクールに来て、
みんなが僕に話かけてくれて、
僕もみんなと話したり、遊んだりして
安心して過ごせました。
特に熱心に勉強したわけではありませんが….
:
:
何かできなくてもここにいてもいい。
ここが僕にとって,
安心できる居場所だから
過ごせたんです。
フリースクールに来て良かったです。
高校では好きな学科があって、
自分のペースで通えるのがいいです。」
(特に立派な事を言おうとした感じもなく、
自然に話す様子に私はジンと来た。)
学生として、学校の勉強も確かに大切かもしれません。
しかし、槍や矢や飛んできたり、
嵐が吹き荒れる平地に一人で立っているよりも、
外がどんな状態だろうとヌクヌクと
安心して過ごして入られるお家で
座っている方が、心地いいですよね!!
Aくんにとって、フリースクールが
安心安全な居場所な場所(=安全基地)だったんです。
(中学校がどれだけ合わなかったかの
詳しい話は聞かなかった。)
これは、大人にとっても同じです。
仕事をしたり、生活をするのに自分のペースと合わない場所で、
気持ちが合わない人達とずっと過ごすのはとても辛い。
自分を偽って、周りにあわさなくては
ならなくなるからです。
離れた他人から見たら、
「甘えてる、環境に合わせられない、
我慢が足りない」って思うかもしれない。
しかし、本人が耐えられないほど嫌だと思うなら、
その場から逃げて安全な場所に行ったらいい。
親や周りの人が、どう思うかはどうでもいい。
だって、我慢できる段階か、どうでないかは
本人にしか、わからないから。
疲れて傷ついた人は安全基地で、十分に休養できたら、
新しい一歩を自分で踏み出す事が
できるようになるんだ、ってAくんを見て
胸を打たれました。
私は保護者会で、普段の息子の様子を聞いたら、
息子にとっても、
このフリースクールは安全基地なんだな、って
嬉しく思いましたよ。
(毎日、仲のいい子たちと
ドゥエルマスターしてる。)
↑毎日、息子がフリースクールで遊んでいるドゥエルマスター
息子
「僕は、この1年は、ここでのんびりしているけど、
多分、中学はここじゃない所に行く気がする。
仲の良い●●とか、▲▲とかが、それぞれ、
別の学校に行くって言っていて、僕もそうするかもしれないなあ。」
私
「そうかあ。フリースクールでのんびり過ごせたのね~。
他の所に行きたくなったら、
色んな所に見学に行こうか~?。」
息子
「そうだね。」
先日、息子からこの言葉を聞き、
息子の「他の環境でもやっていこう。」という
心境の変化を感じて嬉しかったです。
今回は、『人は合わない環境からは、一刻も早く離れて、
自分に合う場所(安全基地)に行く事が大事』、
いう話でした。
今、あなたは、安全基地をいくつ持っていますか?