今回のテーマは、
話し手の経験を理解する、
です。
話し手の事をできるだけ
話し手の身になって
理解しようとする事です。
話し手の経験は必ずしも聴き手が
経験しているとは限りません。
むしろ、同じ事を経験している事は
少ないでしょう!
そういった時には
どうすればいいでしょう?
話し手の感情を想像して感じる
例えば、話し手が
身近な人を亡くしたつらさを
語り始めたとします。
でもあなたは経験していないとします。
それでも想像するのです。
自分の身近な人が、亡くなって
もう二度と会えない事を…
今まで普通に会えた人と
もう会えなかったら
あなたはどう思いますか?
寂しさを感じませんか?
信じられない気がしませんか?
不安もないでしょうか?
あなたの中にあるそれらの感情を
用いて、
聴き手の苦しみや他の感情を
想像する事が共感です。
同じ体験をしても感じ方は人それぞれ
もし、話し手と同じように
身近な人を亡くしていれば、
話し手の経験が
より想像しやすくなるかもしれません。
それでも
身近な人とのつながりが
その人にとってどんな意味を持ち、
どんな感情をどれくらい強く感じるか、
感じ方は人により
みんな違っています。
ですから、たとえ自分に経験があったとしても
その人にとって身近な人を亡くした経験が
どんな経験であるかを教えてもらおうと
する事が傾聴です。
想像力で共感力が磨かれる
これまでの説明のように
自分が体験した事のない感情を
相手の身になって感じるには
想像力が必須のアイテムです。
想像力を磨くと共感力が磨かれます。
臨床心理学者の河合隼雄氏は
共感は俳優の役作りと似ていると
おっしゃっています。
俳優は、町に生活している人の身なりや動作などを
詳しく観察して、職業や生活や心理状態を
想像して、役作りをします。
実際には体験できない殺人犯や大富豪の役等、
なりきって演じる必要がありますが、
それはどれだけたくさんのものを見たり聞いたり
調べたりしているか、で役作りができるのです。
共感も同じようなものなのです。
話を聴いて
話し手の身になり
理解するためには
普段から多くの物に
興味を持って
幅広い視野で、
自分を鍛え、
想像力を豊かにしておくことが
肝要なのです。
やはり、人生での
あらゆる経験は
無駄ではないんですよね!
いろんな経験をして
想像力を養っていきましょう!